1991年愛知県議会議員選挙

1991年愛知県議会議員選挙は、1991年4月7日に執行された愛知県議会の議員を改選するための一般選挙。第12回統一地方選挙の一つとして実施された。

概要

県議会議員の任期4年が満了したことに伴って行われた。この選挙から以下のように選挙区と定数が変わった。全体を合わせて定数は3つ増え「110」となった。

  • 「名古屋市中村区選挙区」(定数4) → 定数3に減った。
  • 「名古屋市緑区選挙区」(定数2) → 定数3に増えた。
  • 「半田市選挙区」(定数1) → 定数2に増えた。
  • 「春日井市選挙区」(定数3) → 定数4に増えた。
  • 「稲沢市選挙区」(定数1) → 定数2に増えた。

59選挙区110議席に対し163人が立候補した。そのうち無投票選挙区と無投票当選人は22選挙区、32人で、過去最高を記録した[1]。投票率は49.48%で、1987年の前回選を4.62ポイント下回り、過去最低を記録した[2]

基礎データ

  • 選挙事由:任期満了
  • 告示日:1991年3月29日
  • 投票日:1991年4月7日
  • 議員定数:110人
  • 選挙区:59選挙区(うち22選挙区で無投票)
  • 候補者数:163人(うち32人が無投票当選

選挙結果

党派 新旧別 無投票
当選
現職 元職 新人
自由民主党 66 53 5 8 (22)
民社党 14 14 0 0 (4)
日本社会党 13 11 0 2 (3)
公明党 6 3 0 3 (1)
日本共産党 2 2 0 0 (1)
無所属 9 3 0 6 (1)
110 86 5 19 (32)

当選者

選挙区名 定数 区域 選出議員 党派 年齢 新旧別
名古屋市千種区 3 名古屋市千種区 佐知末吉 自民党 76
今井安栄 社会党 45
小出典聖 自民党 42
名古屋市東区 1 名古屋市東区 梅村忠直 自民党 40
名古屋市北区 3 名古屋市北区 塚本久 民社党 43
松川明敬 自民党 63
武藤辰男 公明党 54
名古屋市西区 3 名古屋市西区 吉岡よしき 社会党 62
古橋利夫 自民党 63
山内清 自民党 69
名古屋市中村区 3 名古屋市中村区 寺西学 自民党 55
松山登 民社党 40
鬼頭英一 公明党 41
名古屋市中区 2 名古屋市中区 加藤南 自民党 45
田島好彬 民社党 55
名古屋市昭和区 2 名古屋市昭和区 大谷忠雄 自民党 55
飯田雄三 社会党 60
名古屋市瑞穂区 2 名古屋市瑞穂区 高橋則行 自民党 59
小池まさる 社会党 53
名古屋市熱田区 1 名古屋市熱田区 榊原潔 民社党 59
名古屋市中川区 3 名古屋市中川区 木村隆秀 自民党 35
立松誠信 民社党 60
渡辺昭一 社会党 46
名古屋市港区 2 名古屋市港区 直江弘文 自民党 42
田中久幸 共産党 49
名古屋市南区 3 名古屋市南区 岩田隆喜 公明党 39
岩見昭三 民社党 62
大松沢光敏 社会党 45
名古屋市守山区 2 名古屋市守山区 青木宏之 民社党 46
安藤真吉 自民党 62
名古屋市緑区 3 名古屋市緑区 中村友美 社会党 31
結城秀治 自民党 42
杉岡和明 民社党 39
名古屋市名東区 2 名古屋市名東区 筒井隆彌 自民党 45
谷口守行 民社党 42
名古屋市天白区 2 名古屋市天白区 竹山重行 自民党 48
三輪敦昭 民社党 48
豊橋市 5 豊橋市 山本明彦 自民党 44
菅沼義見 自民党 63
柏熊光代 社会党 41
広木良次 公明党 51
和出徳一 共産党 68
岡崎市 4 岡崎市 青山秋男 自民党 44
柴田紘一 自民党 50
内田康宏 自民党 38
小見山徹之助 民社党 52
一宮市及び葉栗郡 5 一宮市・旧木曽川町 栗田宏 自民党 57
吉田収三 自民党 56
土屋和弘 公明党 54
岩村進次 自民党 36
服部光孝 自民党 65
瀬戸市 2 瀬戸市 川本明良 無所属 56
小森紀久生 自民党 54
半田市 2 半田市 酒井義弘 自民党 51
近藤良三 無所属 42
春日井市 4 春日井市 梶田誠一 社会党 58
神戸昭治 自民党 63
米田展之 公明党 44
長谷川武 自民党 53
豊川市 2 豊川市 山本和明 自民党 55
石黒豊三郎 自民党 63
津島市 1 津島市 水谷尚 無所属 57
碧南市 1 碧南市 小林秀央 自民党 49
刈谷市 2 刈谷市 杉野力久 新進党 56
岡本辰巳 自民党 70
豊田市及び東加茂郡 4 豊田市・旧足助町
旧下山村・旧旭町
稲武町
石川義之 民社党 64
岩月寿 自民党 56
倉知俊彦 無所属 59
小林収 社会党 46
安城市 2 安城市 河瀬敏春 無所属 53
大見志朗 自民党 54
西尾市 1 西尾市 川上万一郎 自民党 46
蒲郡市 2 蒲郡市 鈴木克昌 自民党 47
松山茂朗 自民党 64
犬山市 1 犬山市 石田芳弘 自民党 45
常滑市 1 常滑市 稲葉務 自民党 64
江南市 1 江南市 丹羽勉 自民党 56
尾西市 1 尾西市 浅野春義 自民党 65
小牧市 2 小牧市 山中浅男 自民党 65
穗積英一 自民党 56
稲沢市 2 稲沢市 久保田英夫 自民党 70
戸田実 自民党 61
新城市 1 新城市 依田喜隆 自民党 43
東海市 2 東海市 武田等 無所属 55
小嶋洋一 自民党 61
大府市 1 大府市 浜島五郎 自民党
知多市 1 知多市 尾之内正己 自民党 62
知立市 1 知立市 鈴木政二 自民党 42
尾張旭市 1 尾張旭市 三宅義樹 社会党 51
高浜市 1 高浜市 石川昭吾 無所属 51
岩倉市 1 岩倉市 河村滉 自民党 57
豊明市 1 豊明市 石川紀一 自民党 71
愛知郡 2 旧日進町・旧長久手町
東郷町
野々山啓 自民党 63
波形昌洋 民社党 43
西春日井郡 2 西枇杷島町・旧清洲町
旧新川町・旧春日町
師勝町・旧西春町
豊山町
水野富夫 自民党 41
高橋了亮 社会党 59
丹羽郡 1 大口町扶桑町 大竹喜久雄 自民党 62
中島郡 1 祖父江町
平和町
山内進 自民党 61
海部郡 3 佐屋町・旧立田村
八開村・旧佐織町
旧弥富町・旧十四山村
大治町蟹江町
飛島村
浜田一徳 自民党 43
横井保 自民党 61
黒川節男 社会党 44
知多郡第一 1 阿久比町東浦町 日高昇 自民党 54
知多郡第二 1 南知多町・美浜町
武豊町
川口英明 自民党 57
幡豆郡 1 一色町・旧吉良町
幡豆町
小田悦雄 自民党 58
額田郡 1 幸田町・旧額田町 本多進 自民党 55
西加茂郡 1 旧藤岡町・旧小原村
旧三好町
水野元夫 無所属 63
北設楽郡 1 設楽町東栄町
豊根村
小林文彦 自民党 62
南設楽郡 1 鳳来町・旧作手村 松下俊次 自民党 67
宝飯郡 1 音羽町・旧御津町
旧一宮町
長木一 自民党 68
渥美郡 1 旧田原町・旧赤羽根町
渥美町
山田吉男 無所属 59

無投票となった選挙区

  • 5人区:豊橋市
  • 2人区:中区、瑞穂区、刈谷市、安城市、愛知郡、西春日井郡
  • 1人区:熱田区、碧南市、犬山市、常滑市、江南市、尾西市、大府市、知立市、丹羽郡、知多郡第二、幡豆郡、額田郡、北設楽郡、南設楽郡、宝飯郡

年表

1991年
4月7日 - 愛知県議会議員選挙実施。
4月14日 - 1987年の選挙で選出された山本芳央(新城市)が新城市長選挙に出馬するため辞職。欠員が生じたが、任期満了(4月29日)までの残任期間が短かったため補欠選挙は行われなかった[3]
5月5日 - 川上万一郎(西尾市選挙区)が公職選挙法違反容疑で逮捕される[4]。川上の陣営は4月の県議選で広く買収を行い、西尾市議会議員16人が逮捕され[5]、9月に市議の補欠選挙が実施された。
5月22日 - 古橋利夫(名古屋市西区)が第71代議長に就任。
7月19日 - 川上万一郎(西尾市選挙区)が辞職。
12月6日 - 古橋利夫(名古屋市西区)が死去。
12月6日 - 横井保(海部郡)が第72代議長に就任。
1992年
2月2日 - 浅野春義(尾西市)が死去。
3月22日 - 尾西市選挙区の補欠選挙実施。丹羽昭三が当選。
5月21日 - 小田悦雄(幡豆郡)が第73代議長に就任。小田は1994年5月まで2年間議長職を務めた。
1993年
1月11日 - 山内進(中島郡)が死去。
2月24日 - 丹羽勉(江南市)が心筋梗塞で死去[6]
2月28日 - 中島郡選挙区の補欠選挙実施。吉川伸二が当選。
4月18日 - 江南市選挙区の補欠選挙実施。大竹基允が当選。
5月11日 - 自民党議員団は議長候補に小森紀久生(瀬戸市)を選出[7]
5月12日 - 小森紀久生は共産党愛知県議団から回し献金疑惑を指摘され、議長候補を辞退[8]
5月20日 - 臨時会開催。回し献金疑惑の影響により、議長は小田悦雄の続投が決まった[9]
7月4日 - 大谷忠雄(名古屋市昭和区)と青木宏之(名古屋市守山区)が第40回衆議院議員総選挙に立候補の届出をし、自動失職。
8月12日 - 7月の衆院選の候補者の丹羽孝充から現金約200万円を受け取った疑いで逮捕された穂積英一(小牧市)が辞職[10][11]
8月23日 - 松川明敬(名古屋市北区)が死去。
11月15日 - 7月の衆院選で初当選した前県議の大谷忠雄の政治団体が所得税の不正還付を受けていたことが発覚[12]。脱税額は7年間で総額約2億7千万円(重加算税約7千万円を含む)に上った[13]
12月12日 - 西尾市選挙区の補欠選挙実施。中村晃毅が当選。
12月20日 - 鈴木克昌(蒲郡市選挙区)が蒲郡市長選挙に出馬するため辞職。
1994年
4月4日 - 丹羽昭三(尾西市)が死去。
5月20日 - 本多進(額田郡)が第74代議長に就任。
5月22日 - 尾西市選挙区の補欠選挙実施。長坂康正が当選。

脚注

  1. ^ 『愛知県議会史 第十四巻』愛知県議会、2010年12月10日、263頁。 
  2. ^ 名古屋市:愛知県議会議員選挙投票率の推移(市政情報)
  3. ^ 『愛知県議会史 第十四巻』愛知県議会、2010年12月10日、260頁。 
  4. ^ 東海愛知新聞』1991年5月8日、1面、「川上県議本人も逮捕 西尾市議会 大楠議長に辞職申し入れ」。
  5. ^ 『東海愛知新聞』1991年4月21日、1面、「逮捕議員が過半数に 西尾市で新たに5人 23日の臨時議会は流会」。
  6. ^ 『中日新聞』1993年2月27日付朝刊、県内版、20面、「新議長選び波乱含み 本命丹羽氏の死去 水面下の交渉強化」。
  7. ^ 『中日新聞』1993年5月11日付朝刊、1面、「県議長候補に小森氏 自民愛知県議団 副は本多氏選出」。
  8. ^ 『中日新聞』1993年5月13日付朝刊、1面、「愛知県議会 小森氏、議長候補を辞退 回し献金疑惑で申し出」。
  9. ^ 『中日新聞』1993年5月21日付朝刊、県内版、18面、「万博誘致特別委の設置 全会一致で可決 5月臨時県議会」。
  10. ^ 『中日新聞』1993年8月6日付朝刊、1面、「丹羽派違反 穂積県議を逮捕 集票報酬 約200万円受け取る」。
  11. ^ 『中日新聞』1993年8月13日付朝刊、県内版、12面、「残念、遺憾なこと 穂積県議辞職で小田議長」。
  12. ^ 中日新聞』1993年11月15日付夕刊、11面、「大谷代議士の政治団体 10万円寄付なのに『150万円』 政治献金水増し領収書 一部会員不正に税還付受ける」。
  13. ^ 『中日新聞』1994年6月16日付夕刊、1面、「脱税額は2億円 大谷代議士絡み不正還付事件」。
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