芥川作曲賞

曖昧さ回避 芥川賞」とは異なります。
芥川作曲賞
受賞対象現代音楽の新進作曲家
会場サントリーホール
日本
主催公益財団法人サントリー芸術財団
初回1990年
最新回2023年
公式サイトhttps://www.suntory.co.jp/sfa/music/akutagawa/index.html
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芥川作曲賞(あくたがわさっきょくしょう)は、作曲家芥川也寸志の功績を記念して、サントリー音楽財団1990年4月に創設した賞。前年度に初演された日本の新進作曲家の作品のうち、最も「清新かつ将来性に富む」ものを対象に贈られる。2019年の第29回より正式名称が芥川也寸志サントリー作曲賞と変更された[1][2]

概要

この賞の特徴のひとつに「公開選考」を行う点がある。最終選考は毎年8月下旬にサントリーホールで行われる。候補作品を演奏会形式で紹介した後、ステージ上で3人の選考委員による公開討論が行われ、受賞作品が決まる。受賞者には賞状と賞金150万円が授与される。さらに交響管弦楽曲の新作制作を委嘱され、委嘱作品は財団主催のコンサートで(通常は2年後の同賞最終選考の際に)初演される。2019年からは非公式開催「SFA総選挙」(SFA=サマー・フェスティバル・芥川)と称し、聴衆賞の投票も行われている(結果は作曲賞決定後会場内に掲示発表)。選考演奏会は2013年からサントリーホールサマーフェスティバルの中で行われている[3]

受賞作品一覧

  • 第1回 (1991年
    • 高橋裕『Symphonic Karma』
  • 第2回 (1992年
    • 山田泉『一つの素描〜ピアノとオーケストラによる2』
  • 第3回 (1993年
  • 第4回 (1994年
    • 江村哲二『ヴァイオリン協奏曲第2番「インテクステリア」』
  • 第5回 (1995年
  • 第6回 (1996年
    • 権代敦彦『DIESIRAE/LACRIMOSA(怒りの日/嘆きの日)』
  • 第7回 (1997年
    • 川島素晴『Dual Personality─打楽器独奏と2群のオーケストラのための』
  • 第8回 (1998年
    • 伊藤弘之『2台のピアノとオーケストラのための〈シーシュポスの神話〉』
  • 第9回 (1999年
  • 第10回 (2000年
  • 第11回 (2001年
  • 第12回 (2002年
    • 夏田昌和『アストレーション〜オーケストラのための―ジェラール・グリゼイの追憶に―』
  • 第13回 (2003年
  • 第14回 (2004年
    • 三輪眞弘『村松ギヤ・エンジンによるボレロ』
  • 第15回 (2005年
  • 第16回 (2006年
    • 糀場富美子『未風化の七つの横顔〜ピアノとオーケストラのために』
  • 第17回 (2007年
  • 第18回 (2008年
    • 法倉雅紀『延喜の祭禮 第二番〜室内オーケストラのための』
  • 第19回 (2009年
  • 第20回 (2010年
    • 山根明季子『水玉コレクションNo.04 室内オーケストラのための』
  • 第21回 (2011年
    • 山内雅弘『宙の形象−ピアノとオーケストラのための』
  • 第22回 (2012年
    • 新井健歩『鬩ぎ合う先に〜オーケストラのための〜』
  • 第23回 (2013年
    • 酒井健治『ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲』
  • 第24回 (2014年
    • 鈴木純明『ラ・ロマネスカ2――ペトルッチの遍歴~管弦楽のための』
  • 第25回 (2015年
    • 坂東祐大『ダミエ&ミスマッチ J.H:S』
  • 第26回 (2016年
    • 渡辺裕紀子『折られた…』
  • 第27回 (2017年
    • 茂木宏文『不思議な言葉でお話しましょ !』
  • 第28回 (2018年
  • 第29回 (2019年
    • 稲森安太己『擦れ違いから断絶 大アンサンブルのための』
  • 第30回 (2020年
    • 小野田健太『シンガブル・ラブ II-feat.マジシカーダ〜オーケストラのための』
  • 第31回 (2021年
    • 桑原ゆう『タイム・アビス 17人の奏者による2群のアンサンブルのための』[4]
  • 第32回 (2022年
    • 波立裕矢『失われたイノセンスを追う。II オーケストラのための』[5]
  • 第33回(2023年
    • 向井航『ダンシング・クィア オーケストラのための』[6]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “芥川也寸志サントリー作曲賞  ”. www.suntory.co.jp  . 2019年4月3日閲覧。
  2. ^ サントリーホールサマーフェスティバル2019 演奏会プログラム. サントリー芸術財団、2019.8.p84
  3. ^ http://jonathanmoore.com | @newezra, Style Hatch- https://stylehatch.com/ | @stylehatch / Jonathan Moore-. “サマーフェスティバル2013”. サマーフェスティバル2013. 2022年8月26日閲覧。
  4. ^ “第31回 芥川也寸志サントリー作曲賞 桑原ゆう氏の作品「タイム・アビス 17人の奏者による2群のアンサンブルのための」に決定。”. www.suntory.co.jp (2021年8月30日). 2021年11月19日閲覧。
  5. ^ “第32回 芥川也寸志サントリー作曲賞 波立裕矢氏の作品「失われたイノセンスを追う。II オーケストラのための」に決定”. www.suntory.co.jp (2021年8月30日). 2022年10月8日閲覧。
  6. ^ “第33回 芥川也寸志サントリー作曲賞 向井 航氏の作品「ダンシング・クィア オーケストラのための」に決定”. www.suntory.co.jp (2023年8月28日). 2023年8月31日閲覧。

外部リンク

  • 公式サイト