停止位置目標

停止位置目標(ていしいちもくひょう)は、主に鉄道駅の線路周辺に設置してある、運転士あるいは機関士列車を停止させる位置を示す目標物。

概要

記載されている数字の編成両数の列車または電車、気動車は先頭をこの標に合わせて停止しなければならないことを示す[1]。地下鉄などで建てる位置が無い場所や、地上線区でも一部の私鉄では枕木に停止位置目標を設置していることがある[2]。「×」印の停止位置目標は数字に示されていない長編成の列車全てに対して停止しなければならない位置を示す[1](鉄道によっては「×」のほか「○」などを採用することがある[2])。

設置位置

横置き式

  • 最長編成用の停止位置目標。左の四角形の物が客車列車用、右の菱型の物が電車・気動車用。
    最長編成用の停止位置目標。左の四角形の物が客車列車用、右の菱型の物が電車・気動車用。
  • JR東日本の例(指定なし)
    JR東日本の例(指定なし)
  • JR東日本の例(15両) (国府津駅)
    JR東日本の例(15両) (国府津駅
  • JR西日本の例。(姫路駅)棒の上部には運転士から見えやすい位置に建築限界に支障しないよう小さい目標が設置されている。
    JR西日本の例。(姫路駅)棒の上部には運転士から見えやすい位置に建築限界に支障しないよう小さい目標が設置されている。
  • ◇が電光式で光る停止位置目標(燕三条駅)
    ◇が電光式で光る停止位置目標(燕三条駅
  • 名鉄名古屋駅の例。列車種別・系統ごとに停止位置目標が輻輳するため列車ごとに停止位置目標を電照で知らせる。
    名鉄名古屋駅の例。列車種別・系統ごとに停止位置目標が輻輳するため列車ごとに停止位置目標を電照で知らせる。

下置き式

線路の間、枕木の上に四角形の停止位置目標を設置。

数字・記号の表記方法

  • 東海旅客鉄道御殿場線谷峨駅の停止位置目標。数字が書いてあるもの(2から6まで)はその両数の列車、一番奥の「○」は7両編成以上の列車に対する目標となる。
    東海旅客鉄道御殿場線谷峨駅の停止位置目標。数字が書いてあるもの(2から6まで)はその両数の列車、一番奥の「○」は7両編成以上の列車に対する目標となる。
  • 京王の例。手前の○なしは18.5m級の3000系用、奥の○付きは20m級の1000系用。現在前者は撤去されている。
    京王の例。手前の○なしは18.5m級の3000系用、奥の○付きは20m級の1000系用。現在前者は撤去されている。
  • 281系・381系など形式を表記した例 (大阪環状線西九条駅)
    281系・381系など形式を表記した例
    大阪環状線西九条駅
  • 500系用 (W) と300系・700系・N700系用 (東海道新幹線東京駅)
    500系用 (W) と300系・700系・N700系用
    東海道新幹線東京駅

脚注

  1. ^ a b 坂本衛 2004, p. 65.
  2. ^ a b 吉江一雄 1983, p. 206.

参考文献

  • 吉江一雄『鉄道線路と信号』日本鉄道施設協会、1983年5月25日。 
  • 坂本衛『鉄道施設がわかる本』山海堂、2004年2月23日。 

関連項目

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