ワールドカウンシルフォーヘルス

ワールドカウンシルフォーヘルス

団体種類	非営利
設立	2021年9月 (2年前) (2021-09)
所在地	バース (イングランド)
ウェブサイト	https://worldcouncilforhealth.org/
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ワールドカウンシルフォーヘルス（英語: World Council for Health、WCH、世界保健協議会）は、非営利団体である。

活動

WCHは、ロバート・ケネディ・ジュニアが率いる反ワクチン団体「Children's Health Defense」や、反ワクチン派の独立組織「World Doctors Alliance」、イベルメクチン推進団体である「FLCCC」などアメリカの複数の団体と連携する^[1][2]。

批判

反ワクチン派の偽医療組織であり、COVID-19ワクチン接種を阻止するために誤った情報を広め、偽のCOVID-19治療法を宣伝することに専念している^[3][4][5]。

この団体のオンライン上の体裁は、主流の保健組織であるかのような印象を与える^[4]。2021年9月、WCHはジェニファー・ヒバードと、産婦人科医でCOVID-19治療薬としてイベルメクチンを誤って宣伝する「BIRDグループ」の創設者テス・ローリー^[6][7]によって設立された^[8][1][9]。公表されている指導者には、オーストラリアAP通信のファクトチェックで「根拠のない陰謀論を広めている」とされた人物が含まれている^[10]。

日本からは「全国有志医師の会」、「こどもコロナプラットフォーム」、オーガニック給食推進団体の「ママエンジェルス^[11]」、「日本オーソモレキュラー医学会」の4団体が参加している^{[PR 1][12][PR 2]}。2023年、日本において支部「ワールドカウンシルフォーヘルスジャパン（WCHJ）」と、超党派の議員連盟が発足した^[13][14]。

• 2021年9月、WCHは、「BIRD（英国イベルメクチン推奨開発）グループ」の創設者テス・ローリーらによって設立された^{[8][15][16][17]}。テス・ローリーは、当初、イベルメクチンがCOVID-19の安価で安全な治療薬だと信じることから出発したが^[6]、疑似科学に傾倒し、2023年1月時点は、イベルメクチンでがんが治ると宣伝している^[17][16]。
• WCHは、COVID-19ワクチン接種と死亡を結びつける誤った情報を広めている^[10][18][19]。2021年、同団体はSNS上で、根拠の乏しい「ワクチン接種後症候群」と呼ばれる「多系統の炎症状態」を主張した^[10][18]。しかし、この症状は医学的には認められておらず、ワクチン接種によってそのような症状が引き起こされたという証拠もない^[10][18]。
• 2022年5月、WCHはイギリスのバースで開催された会議に参加し、『Vice World News』はこの会議を「世界的な反ワクチンおよびCOVID-19の陰謀シーンにおける大物たちによる会議」と評した^[8]。WCHがCOVID-19ワクチンが安全ではないと偽った広報を行ったため、地元当局は会場の使用許可を取り消した^[8]。
• 2022年7月、WCHの要請により、反ワクチン論者のピーター・A・マッカロー医師が、世界中で4万人以上が死亡したためワクチンが世界的に回収されたと虚偽の主張をした^[20]。しかし、WHOやEMA、CDCなどの公衆衛生機関も製造業者も、認可されたCOVID-19ワクチンを回収していない^[20]。
• 2022年9月、WCHの記者会見で、心臓専門医アシーム・マルホトラは、「COVID-19による入院リスクよりも、COVID-19ワクチンによる重篤な有害事象のリスクが高い」として、「ワクチンの即時かつ完全な中止」 を求めた^[18][21]。マルホトラは、Journal of Insulin resistance誌に寄稿した総説でも、同様の結論を述べた^[18][21][22]。しかし、同氏の結論はエピソード的な証拠、質の低い研究、論文の偏った選択に基づくものであり、AFPのファクトチェックは彼の主張に警告を発した^[18][22][21]。
• WCHは、イベルメクチンをCOVID-19の治療薬として宣伝しているが^[5]、研究の結果、この目的には効果がないことが分かっている^{[5][23][24][25][6]}。
• WCHは、世界保健機関（WHO）加盟国が進める「パンデミック条約^[26][27]」によって国家主権が奪われワクチン接種が強制になると主張している^[13][14]。しかし、この条約は通常の条約と同様に、主権は国家にあることが明記されており、WHOに命令する権利はなく、接種等を強制する文言もない^{[28][29][30][31]}。
• WCHのテーマソング『We Are Warriors』は、歌詞の中で「我らは光の戦士」と歌っている^{[PR 3][PR 4]}。

日本

• 2021年7月、イベルメクチンの開発でノーベル賞を受賞した大村智が、WCHの開催する「世界イベルメクチン・デー^{[PR 5]}」と呼ばれる国際オンライン会議に出演した^{[32][PR 6][33]}。このイベントには、イベルメクチンを賞賛し、誤情報を広めたとして非難されている団体「FLCCC」の医師や、英国の「BIRD」など関連する国際グループが参加した^[7][34]。
• 2022年11月23日、全国有志医師の会が「生後6ヵ月 - 4歳以下の乳幼児への新型コロナワクチン接種」に反対する緊急記者会見を開催し、WCHの代表であるテス・ローリーのメッセージ動画が流された^[35]。南出賢一泉大津市長や立憲民主党の川田龍平参院議員も、この会見に参加した^[35]。
• 2023年7月、WCHの日本支部「ワールドカウンシルフォーヘルスジャパン（WCHJ）」が発足した^{[PR 7][PR 8]}。WCHJの発起人は、日本オーソモレキュラー医学会会長の柳沢厚生や肛門科専門医の佐々木みのりなどであり^{[PR 7][PR 8]}、立憲民主党の原口一博衆議院議員と南出賢一泉大津市長^[14]がアドバイザーを務めている^{[12][PR 9]}。2023年10月14日、大阪で行われた集会には、幸福の科学の及川幸久外務局長や長尾和宏医師などが出演した^{[PR 10][36]}。

• 2023年10 - 11月、宇宙人を地球に迎える大使館を建設するという目標を持つ『日本ラエリアン・ムーブメント』は^[38][39]、クラウドファンディングサイトで、「パンデミック条約」に反対する署名と募金を呼びかけ、募金をWCHJに寄付すると説明していた^[14][40]。当初、署名と募金の担当者欄には原口一博衆議院議員の名前が書かれていたが、WCHJは公式サイトで関係がないと否定した^[14][40]。
• 2023年11月12日、南出賢一泉大津市長がWCHのシンポジウムで、「泉大津市役所によるCOVID-19とCOVID-19ワクチン後遺症の治療への取り組み」について発表した^{[PR 11][PR 12]}。しかし、泉大津市の人権くらしの相談課は、WCHJに関する市長の発表は個人的な活動であり、市政としては関与していないと回答した^[14]。
• 2023年11月16日、超党派の「WCH議員連盟」が発足し、総会が開かれた^{[13][PR 13]}。議連は、世界保健機関（WHO）加盟国が進める「パンデミック条約」や「世界保健規則（IHR）改正」により、国家主権が奪われワクチン接種が強制になると主張している^{[13][PR 14]}。議連の共同代表は、自民党の平沢勝栄と立憲民主党の原口一博^[13]、幹事長は立憲民主党の松木謙公、事務総長は参政党の神谷宗幣で構成されている^{[14][PR 15][PR 16]}。総会には、自民党の西田昌司^{[PR 17]}、須藤元気参院議員、日野市議会議員の池田利恵、南出賢一泉大津市長の代理人なども参加した^{[13][14][PR 18]}。
• 2024年4月13日、WCHJが協力する「パンデミック条約反対、ワクチン接種中止」を掲げる集会とデモが東京で開催された^[41][42]。この集会には、参政党や同党の元幹部、池田利恵、深田萌絵、須藤元気などが参加した^[42]。一般メディアでは時事通信のみがこのデモを報道し、統一教会（現・世界平和統一家庭連合）系の世界日報と法輪功メディアの大紀元も報じた^[43]。4月9日には、WCHJ事務局長が井上正康などと記者会見を開き、デモへの参加を呼びかけたと、統一日報と大紀元が報じていた^[44][45]。

脚注

出典

記事主題の関係者による情報源

関連項目

• Front Line COVID-19 Critical Care Alliance（FLCCC） (英語版)
• Health Advisory and Recovery Team（HART） (英語版)
• Children's Health Defense（CHD） (英語版)
• World Doctors Alliance (英語版)
• 反ワクチン - イベルメクチン#誤った情報と混乱
• 2019年コロナウイルス感染症流行に関連する誤情報 - ターボ癌
• 原口一博 - 参政党 - 南出賢一#新型コロナウイルス感染症およびワクチンについて
• Qアノン#日本における拡散 - ラエリアン・ムーブメント - 神真都Q

外部リンク

• ワールドカウンシルフォーヘルス （英語）
• ワールドカウンシルフォーヘルスジャパン