アール・ロイド

アール・ロイド
Earl Lloyd
2006年のロイド (右)
故人
ポジション SF
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 1928年4月3日
没年月日 (2015-02-26) 2015年2月26日(86歳没)
出身地 バージニア州アレクサンドリア
身長(現役時) 196cm (6 ft 5 in)
体重(現役時) 91kg (201 lb)
キャリア情報
出身 ウェストバージニア州立大学
ドラフト 1950年 100位
選手経歴
1950
1952-1958
1958-1960
ワシントン・キャピトルズ
シラキューズ・ナショナルズ
デトロイト・ピストンズ
指導者経歴
1971-1972 デトロイト・ピストンズ
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

アール・フランシス・ロイド (Earl Francis Lloyd, 1928年4月3日 - 2015年2月26日) は1950年代のNBAでプレイしたアメリカ合衆国出身の元バスケットボール選手。出生地はバージニア州アレクサンドリア、出身大学はウェストバージニア州立大学(英語版)。初めてNBAの公式試合に出場した黒人選手として知られる。 2003年バスケットボール殿堂入りを果たし、2015年に86歳で亡くなった。

経歴

ウェストバージニア州立大学でプレイしたロイドは、1948年と1949年の2度に渡って同校をCIAAカンファレンス・トーナメント優勝に導き、1947-48シーズンは無敗でシーズンを終えた。個人としては在学中に3度のオールカンファレンスチーム、2度のオールアメリカンチームに選ばれ、最終学年には平均14得点8リバウンドを記録している。

NBAキャリア

大学卒業後、1950年のNBAドラフト(英語版)ワシントン・キャピトルズから指名を受ける。ロイドは同年に指名を受けたチャック・クーパーナサニエル・クリフトンと共にNBA史上初の黒人選手となった。そして1950-51シーズンの10月31日、対ロチェスター・ロイヤルズ戦にて、他の2人に先駆けて公式戦デビューを果たし、NBA史上初めて公式戦に出場した黒人選手となった。しかしキャピトルズはこのシーズン途中の1月9日に解散してしまうため、ロイドのルーキーイヤーはわずか7試合の出場で6.1得点6.7リバウンドの成績に終わった。その後、どのチームとも契約を結ぶことができなかったロイドは陸軍に入隊し、1952年までを軍隊で過ごした。

1952-53シーズンにはNBAに復帰し、キャリアの大半を過ごすことになるシラキュース・ナショナルズと契約。以後少しずつ成績を伸ばしていき、1954-55シーズンにはキャリアハイとなる10.2得点7.7リバウンドを記録した。当時のナショナルズはドルフ・シェイズを中心とした強豪チームとしてリーグに君臨し、ロイドが入団して3年目にあたる1954-55シーズンにはフォートウェイン・ピストンズを破って初優勝を果たし、ロイドはジム・タッカー(英語版)と共にNBA制覇を経験した初の黒人選手となった。ナショナルズはこの優勝を前後して3年連続NBAファイナルに進出するが、ロイドはナショナルズ(現フィラデルフィア・76ers)最初の黄金期の主力選手の1人として活躍した。

ロイドは1957-58シーズンを最後に6シーズン過ごしたナショナルズを去り、デトロイト・ピストンズに移籍した。ピストンズでは2シーズンだけプレイし、1959-60シーズンを最後に現役から引退した。

NBA通算成績は9シーズン560試合の出場で、4,682得点(平均8.4得点)3,609リバウンド(平均6.4リバウンド)の成績だった。

引退後・その他

  • 引退後の1965年にはピストンズのヘッドコーチ候補に挙げられた。もし実現すればアメリカ4大メジャースポーツ初の黒人ヘッドコーチ誕生だったが、この時は実現しなかった。その後、1971年から2シーズンの間、ピストンズのヘッドコーチを務め、通算成績は77試合22勝55敗、勝率.286だった。
  • 2007年にロイドの母校であるT.C.ウィリアムズ高校で新設されたバスケットコートには名前が冠された。当時のロイドはアパルトヘイトのために同校ではプレイできず、実際はパーカー・クレイ高校でプレイしていた。T.C.ウィリアムズ高校はデンゼル・ワシントン主演の映画タイタンズを忘れない』の舞台となった高校である。
  • 人種差別が横行する当時は試合中のロイドへの罵詈雑言の嵐は日常茶飯事で、ピストンズとのファイナルでも観客から「アフリカに帰れ」などの暴言が浴びせられた[1]
  • 2015年2月26日に死亡した[2][3]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “Earl Lloyd: A Basketball Pioneer”. NBA.com (2005年2月16日). 2010年4月21日閲覧。
  2. ^ “アール・ロイド氏が死去 黒人初のNBA選手”. 日本経済新聞. (2015年2月27日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27H8J_X20C15A2000000/ 2020年2月7日閲覧。 
  3. ^ “Earl Lloyd, first African-American to play in NBA game, dies at 86”. Yahoo.com (2015年2月26日). 2015年2月27日閲覧。

外部リンク

  • BasketballReference.com 選手成績
  • Hoopedia
  • 76ers公式HP
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  • 編集
シラキュース・ナショナルズ 1954-55NBA優勝

3 ジョージ・キング | 4 ドルフ・シェイズ | 5 ポール・シーモア | 6 コニー・シモンズ | 8 ウォーリー・オスターコーン | 10 ジョニー・カー | 11 アール・ロイド | 12 ディック・ファーリー | 14 ジム・タッカー | 15 ビル・ケンヴィル | 16 レッド・ロシャ | コーチ:アル・セルヴィ

デトロイト・ピストンズ 歴代ヘッドコーチ

カール・ベネット (Carl Bennett)1941-43 -- ボビー・マクダーモット (Bobby McDermott)1943-45 -- カール・ベネット (Carl Bennett)1945-46 -- ボビー・マクダーモット (Bobby McDermott)1946-47 -- カール・ベネット (Carl Bennett)(1946-47/1948-49 -- カーリー・アームストロング (Curly Armstrong)1948-49 -- マレー・メンデンホール (Murray Mendenhall)1949-51 -- ポール・バーチ (Paul Birch)1951-54 -- チャールズ・エックマン (Charles Eckman)1957-58 -- レッド・ロシャ (Red Rocha)1957-60 -- ディック・マグワイア (Dick McGuire)1959-63 -- チャールズ・ウルフ (Charles Wolf)1963--65 -- デイブ・ディバッシャー (Dave DeBusschere)1964-67 -- ドニー・ブッチャー (Donnie Butcher)1966-67/1968-69 -- ポール・シーモア (Paul Seymour)1968-69 -- ビル・ヴァン・ブレダ・コルフ (Bill Van Breda Kolff)1969-71 -- テリー・ディッシンガー(Terry Dischinger)1971暫定 -- アール・ロイド (Earl Lloyd)1971-1972 -- レイ・スコット (Ray Scott)1972-76 -- ハーブ・ブラウン (Herb Brown)1975-78 -- ボブ・カウフマン (Bob Kauffman)1977-78 -- ディック・ヴァイタール (Dick Vitale)1978-80 -- リッチー・アデュベイト (Richie Adubato)1979-80 -- スコッティ・ロバートソン (Scotty Robertson)1980-83 -- チャック・デイリー (Chuck Daly)1983-92 -- ロン・ロススタイン (Ron Rothstein)1992-94 -- ドン・チェイニー (Don Chaney)1994-95 -- ダグ・コリンズ (Doug Collins)1995-98 -- アルヴィン・ジェントリー (Alvin Gentry)1997-00 -- ジョージ・アーヴァイン (George Irvine)1999-02 -- リック・カーライル (Rick Carlisle)2001-03 -- ラリー・ブラウン (Larry Brown)2003-05 -- フリップ・ソーンダーズ ( Flip Saunders)2005-08 -- マイケル・カリー ( Michael Curry)2008-09 -- ジョン・キュースター ( John Kuester)2009-11 -- ローレンス・フランク (Lawrence Frank)2011-13 -- モーリス・チークス (Maurice Cheeks)2013-2014 -- スタン・ヴァン・ガンディ (Stan Van Gundy)2014-2018 -- ドウェイン・ケイシー(Dwane Casey)2018-2023 -- モンティ・ウィリアムズ(Monty Williams)2023-


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